2007年9月
雨に煙る西湖


櫂に揺られる手漕ぎ船
周囲約15kmという杭州・西湖には大小さまざまな遊覧船が走っています。
もっとも水深が最大3mというくらい、想像するよりはるかに浅い湖なので、箱根芦ノ湖の海賊船みたいに大きな観光船はありません。
大型船の発着所は限られていますが、手漕ぎ船の船溜りは湖岸の方々にあります。
湖岸をそぞろ歩いていると、当然のように声が掛かります。
聞いてみると1艘80元と決まっているようです。
船は4人乗りのようなので、こういうとき一人旅は損をするなあ。
しかし手漕ぎ船の湖上から西湖風景を眺めるのは、密かな旅の目的でもありました。
そこで意を決して、乗ってみることにしました。
ところがいざ乗船しても、船頭はなかなか船を出さないのです。
相乗りは客を待つと言っているようで、観光客にしきりに声を掛けています。
相乗するのはいいけど、料金はどうするつもりなんだ??
しばし待つうちに若者3人組がキャッチされて、乗り込んできました。
女子二人と男子一人。北京などから来た国内旅行組です。
船頭は聞かれて、乗船時間は40分くらいだと答えています。
若者達はブツブツ言っているのですが、船頭のオヤジは取り合わずに、船を漕ぎ始めました。
あとでプレートを見てわかったのですが、1時間80元と書いてあったのです。(したたかなオヤジだ)
しかし、船上の40分間はなかなか快適でした。
櫂のリズムに揺られなが眺める湖岸風景。櫂のリズムというのが、実に心地よいのです。
湖面すれすれから見る眺めは人間的でのどかそのもの。
相乗りの女の子は、持っていたハスの実を分けてくれたりしてなかなか親切でした。
しかし、下りてからがたいへん。1艘80元なんだから、一人20元でしかるべき。
相乗りなんだからせめて半額にしろと、(うまく伝わったのかわからないが)ともかく言ってみました。
しかし、らちがあかない。若者3人組は80元払ってさっさと行ってしまいました。割とドライ。
杭州に着いたばかりで細かいお金がなく、100元札しか持っていなかったのもまずかった。
オヤジがおつり20元と言うところを、強引に手を伸ばして、あと10元とりかえしたが精一杯。
そのうち、野次馬までが割り込んできて、口を挟んでくるのです。
それが大きな声で何やら言っているのだけれど、どちらの味方をしているのかまったくわかない。
事がどんどん大きくなりそうなので、ほうほうの体で退散することとなりました。

心地よし悔しさ残る手漕ぎ船